句評   三良


 捨て林檎ぶっつかりあいて流れけり

 「ぶっつかりあいて」がよろしい。風雨に
落ちた屑林檎が小川に流れて行く津軽地方の
ようすがうかがわれる。

        昭和四十年 

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