選評 手古奈


 小屋を出るねぶたに囃子一段と

 ねぶたが小屋を出るとき、笛や太鼓が一段
と高く、賑やかに奏競られた情景を詠んでい
る句である。「囃子一段と」と、余韻ある切
り方が巧い。

        昭和四十四年

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