選評 手古奈


 ともかくも稲の花よくおさまりて

 二百十日の前後はちょうど稲の花の盛りで
、その頃はまた台風も来る頃なので、農家で
は心配のある時であるが、ともかくも無事稲
の花もおさまり、 一安堵したというのであ
る。「ともかくも」が働いている。


        昭和四十五年

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