短文集 「初入選の一句」


 「十和田」 四百号記念おめでとうござい
ます。
 今後益々発展する事を祈り、併せて先生の
ご健康祈りあげます。
 私の「十和田」を知ったのは十周年をお祝
いした頃で。その時大鰐後藤旅館の庭園で先
生を囲んで記念写真を撮りましたが、私も加
わり得たことがありがたく、今も大事に写真
を持っております。
 私が俳句に入ったのは小学校の時で、三上
北童という小学校の先生に指導され、北童の
童をもらって木童とせよと言われました。北
童先生は多趣味な人で囲碁、将棋、人相学、
運命天文、漢方のはてまでやり、不思議と運

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命を予言したものです。

 又俳句会員二〜三十人を集め月例会をやり
ました。なお選者は、弘前市の横町の人で千
魚庵とか申されました。初入選に、

 ことのなき秋の夕日のとんぼかな
 桃の花山ふところの水車かな

 など一、二位になった時、十三歳の少年に
はうれしいものでした。

        昭和四十年

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